私は現在、アメリカで2歳児の子育て真っ只中です。
子供を公園に連れていき、ご飯を食べさせて、トイレトレーニングをして、寝かしつける。他にも、家族のご飯作って、家事や買い出し…。
もう、毎日がクタクタです。自分の時間は、ありません。
ヨガを長年こよなく愛する私ですが、ヨガマットの上でヨガをする時間もなく、「あ〜、今日もアーサナ(ヨガポーズ)が出来なかったなぁ…」と呟き、1日が終わります。
こんな気持ちになっている、ヨガ愛好家のママさん、パパさんはたくさんいるかと思います。
でも、私たちは子育てを通して、カルマヨガをしているのではないでしょうか。
今回は、私が学んだカルマヨガについてシェアさせて頂きますね。
カルマヨガとは
カルマヨガとは「無私の奉仕」のことです。
見返りを求めず、結果に期待せずに、自分のやるべきこと(義務)にベストを尽くす
それが、カルマヨガです。
自分が一生懸命したことの結果が、社会で評価されようが、されまいが、褒められても、批判されても、結果には執着せずに手放します。
カルマヨガの練習は、エゴ(自我)を取り除くと言われています。
エゴは、全ての苦悩のもとであり、そのエゴによって私たちの心に怒り、苦しみが生まれます。そして、カルマヨガは、心を浄化してくれます。
ヴェーダンタ(ヨガ哲学)は、心がピュアでないと理解できないとも言われています。
カルマヨガを通してエゴを手放し、心を清めることで、ヨガの教えへの理解も深まります。
カルマヨガは、ヨガの基礎を作る上でとても大切なものです。
カルマヨガはいつでもどんな人でもできる
マザーテレサも、カルマヨギーニではないでしょうか。
「私は、神の手の中にある小さな鉛筆です。世界に愛の手紙を書いているのです。」と言って、無償の愛を世界に注ぎました。
カルマヨガでは、自分のやっている仕事の内容が重要なのではなく、その仕事をしている時の自分の姿勢や心構えが大切なのです。
子育てに限らず、どんな仕事でも、どんな環境でも、カルマヨガの実践はできます。
スワミ・シヴァナンダ※1は、カルマ・ヨガ、バクティ・ヨガ、ラジャ・ヨガ、ニャーナ・ヨガと様々なヨガの道を統合的に歩むことをお勧めされていました。
アメリカでは、学生時代は、勉強だけを頑張るよりも、クラブ活動、ボランティア、コミュニティ活動などの課外活動にも力を入れることを重要視します。
そうすることで、well-rounded person(バランスの良い人)となり、全体的に成長するからです。
- ※1 スワミ・シヴァナンダ:インドの聖者。シヴァナンダヨガの創始者。
子育てはカルマヨガ
子育てって、本当に自分の思い通りに行きません。
一生懸命作ったご飯をぺっと吐き出されたり、時間をかけて寝かしつけをしても、子供がぱっちり目を覚ますこともあります。
それでも、結果が自分の思い通りに行かなくても、今日もご飯を作り、子供の世話を続けます。
親は、見返りを求めずに、子供に愛を注ぎ続けているのです。
子育てで忙しいママさん、パパさん、今はカルマヨガの時期ではないでしょうか。
子育てが落ち着いたら、またアーサナがしっかりできる時期が来るでしょう。
人生を通して、さまざまなヨガの道を一緒に歩みましょう。
今、目の前にある、やるべきことに感謝しながら取り組み、ベストを尽くす。
そして、後は、手放す。