ヨガは本来、宗派によって様々なものがありますが、現在ヨガと耳にして多くの人が想像するのは、マットの上でポーズをとることではないでしょうか。
身体の基礎、解剖学と生理学の違い
身体を動かして、アーサナをとっていく上で、私たちの身体についての基礎である、解剖学、生理学を学ぶことは、ヨガをより面白くしてくれます。
そもそも解剖学と生理学の違いはなんでしょうか?
解剖学とは、いわゆる身体の構造であり、例えばマットの上でとるアーサナの姿勢や動きを指します。
それに対して生理学は、そのアーサナをとることで、身体の中で起こっていること、目には見えない働きと表現できます。
これらを理解することで、どのようなメリットがあるか、お話ししていきます。
解剖学でヨガをもっと感じる
まずは解剖学。ヨガをする上で、骨の名前や筋肉の位置、関節の動きを知ることはとても大切です。
伸ばしたい筋肉の位置を把握し、身体をどのように動かすことで伸びるかが理解できれば、見た目を真似るだけよりも、よりしっかりと伸びを感じることができます。
例えば、太もも裏のハムストリング、これは4つの筋肉の総称ですが、坐骨から膝の下についています。
ここを伸ばしたい時、大切なのは坐骨と膝の距離を伸ばすことになります。
膝と顔を一生懸命近づけるよりも、鼠蹊部に置いた人差し指を挟むイメージで股関節を曲げる方が、よりハムストリングに伸びを感じられるでしょう。
ここが理解できれば、ご自身でヨガをされるときはもちろん、インストラクションの内容も変わってくるかと思います。
生理学でヨガを更に活用する
次に生理学。解剖学とは違って、見た目の変化ではない分わかりにくいかも知れませんが、簡単な仕組みを1つ理解するだけでも、様々なアーサナに活用することができます。
例えば「相反抑制」という仕組があります。これは骨格筋を動かす際に対になっている筋肉の一方を縮めると、もう片方が緩むというものです。
先ほどのハムストリングを例にすると、ハムストリングと対になっているのは前腿の筋肉です。
ハムストリングを緩めたい場合、前腿を縮めた後に、ハムストリングをストレッチすると、より伸びやすくなります。
ここが理解できると、例えばウッターナアーサナ前に、ナバーサナで膝を伸ばしてみたり、セッツバンダアーサナで片足を上げて伸ばしてみたりといったシークエンスを組むことができるようになり、ウッターナアーサナでより前屈が深まります。
こまめなアウトプットで体感しながら学ぼう!
ヨガインストラクターの方でも、難しそうな単語が多いなどのイメージから、解剖学、生理学に苦手意識を感じている方も多いのではないでしょうか?
しかし、実際に試してみると、自分自身の身体の仕組みなので、学んだその場から体感することが出来ます。
これも解剖学、生理学の面白さの1つです。
是非、少しずつでいいので、こまめにアウトプットしながら学んでみてはいかがでしょうか。
ご自身ヨガを更に面白いものにし、ヨガレッスンのクオリティ向上にも繋がります。