畑で野菜を収穫する女性の手元

オーガニック先進国!アメリカのオーガニック市場の今

アメリカではオーガニック食品・製品がとても人気です。オーガニックの野菜、果物、食品、日用品は気軽にどこでも買うことができます。

オーガニックに特化したスーパーもありますが、普通のスーパーにも、オーガニックコーナーが設けられています。

アメリカではオーガニックの売り上げが年々伸び、これからも大きく発展していく分野だと言われています。

アメリカでのオーガニック基準

米国農務省(USDA)マークがついた袋入りのリンゴ
アメリカのオーガニック食品とは、米国農務省(USDA)が定めた厳しい有機基準に従って生産されたものです。

それらは、化学肥料、下水汚泥、放射線照射、遺伝子組換え原料は使用できません。

オーガニックの認証を受けたものは、パッケージに「USDA ORGANIC」と緑色ラベルで表示されます。このラベルは、普段買い物している時に、よく見かけます。

ジャンクフードからオーガニック中心への移り変わり

ハンバーガーやドーナツやソーダなどのジャンクフード
フライドポテト、ハンバーガー、ソーダなど、ジャンクフードのイメージが根強いアメリカ。

20年近く前、私がアメリカ中西部に移り住んだ時は、不健康な食生活と肥満の多さにショックを受けたことを覚えています。

しかし、そんなアメリカも、近年ではオーガニックを支持する健康志向が増えているのです。

選択されるヘルシーな食品

オーガニックマーケットで野菜を選ぶ女性の手元
コロナ禍の中で、レストランが閉鎖されることで自炊する人々が増え、食への関心は変化していきました。

健康への意識も高まり、全体的にヘルシーな食べ物を選ぶ傾向が出てきました。2020年には、価格が高騰しているにも関わらず、オーガニック食品と飲料の売り上げは急増しました。

アメリカのオーガニック市場の売り上げは年々劇的に伸びており、2021年では、約575億ドルにも及びます。これは、10年前の売り上げの2倍以上となります。

オーガニックは、かつては、一部の富裕層が買っていましたが、今では一般消費者が買っています。

今のアメリカでは、オーガニック製品は決して特別なものではなく、どこでも見かけ、誰でも簡単に手に入る存在なのです。

世代を通して浸透するオーガニック思考

キッチンで健康的な食材を使って料理する家族
アメリカ総人口で22%を占めるミレニアル世代(1981~1996年生まれ。2023年現在27~42歳)は、ヘルシー志向の傾向にあり、この世代は、経済活動を引っ張っていく中心的存在になると言われています。

ミレニアル世代の特徴として、健康とウェルネスを大切にすることです。約40%以上のミレニアル世代は、食生活ではオーガニック食品を優先します。

アメリカでは、オーガニック購入者の最も多いグループは、ミレニアル世代の親だと言われています。自分自身と家族の健康のために、自然食品やオーガニックを選ぶからです。

また、5~10 年後には、ミレニアル世代の80%が子供を持つパパとママになると予測されています。

オーガニックを好む世代が、更に家族のためにオーガニックを購入していくと思われます。

そして、そのような親のもとで育った子供たちも、将来的にオーガニックを選ぶようになっていくでしょう。

アメリカで大人気のオーガニック製品。健康志向の若い世代が増えているアメリカでは、これからも更にオーガニックマーケットは発展していくことでしょう。