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できることなら子供たちやパートナーの前では笑顔でいたい。
仕事も家庭も頑張りたい。
仕事も人生も思いきり楽しみたい、と考える女性は多いはず。しかし、女性は月経や出産、不妊、更年期など女性特有の健康課題がどうしても関わってきます。(もちろん、全然平気!という方もいらっしゃると思います。)
こんにちは、ヨガジェネレーションのべーです。
以前は人に話すことをタブーとされた女性の健康やライフイベントに関わる悩み。ここ最近はインターネットの普及、女性の社会進出と共に、随分と一般化されました。
「新しい当たり前のかたち」女性の悩みは社会で解決
7~8年前、私が転職した当時は、ヨガジェネレーションの会議の中で「月経」「生理」という言葉が普通に飛び交っているのを見て(当時企画部には、男性社員2名、もちろん、弊社のMIKIZOも参加していた)唖然としたのを覚えています。
私の前職の職場は、男性がほとんどを占めていたので女性がそういったことを仕事で口にすることはなかったのです。
しかし、最近ではそんなことはありません。皆さん「フェムテック」という言葉をご存知でしょうか?
フェムテック(Femtech)は、FemaleとTechnologyをかけ合わせた造語で、女性が抱える健康課題をテクノロジーで解決する製品やサービスなどを指します。この経済規模は、経済産業省のホームページによると2025年時点では約2兆円になるのではないかと想定されています。詳しくはこちら
つまりこれらは、正しく知り、理解し、そして社会全体で解決していくことで、日本の経済効果が期待できるとされるほど認知が高まっているのです。
女性のサイクルに寄り添う。ヨガやアーユルヴェーダの叡智
もちろん、こういったテクノロジーを使うのも1つの手。しかし、私たちヨガを親しんでいる方は良くご存知のインドの伝統医療アーユルヴェーダでは、私たち人間も、大自然もすべてのものを生み出す元になる五つの自然界の元素(地、水、火、風、空)で出来ていると考えられています。
できることなら、自然の摂理のもとで、女性ならではのサイクルに寄り添うことができれば嬉しいですよね。もちろんヨガは医療ではありません。ヨガの先生ができることには限界があるのも事実です。
しかし、その反面、お医者さんに行っても中々良くならないことや、自然と調和すること、体を動かすことで、軽減される症状や変化があるのも確か。頑張る女性の皆さんが心地よく、そしてここぞというときに頑張れるように、笑顔で過ごせるようにヨガやアーユルヴェーダの叡智を利用するのも方法の1つなのです。
女性特有の不調はヴァータの乱れから
先ほど、アーユルヴェーダでは、全てのものは五つの元素(地、水、火、風、空)で出来ているとご説明しましたが、これが基となり、3つのエネルギーが存在すると考えられています。ヴァータ、ピッタ、カファという言葉、聞いたことがある、という方も多いかもしれません。
そのうち女性ホルモンの乱れに大きく影響するとされているエネルギーがヴァータ。
その中でも、生理、出産、排便などの下向きの流れにかかわるエネルギーである“アパーナヴァータ”が乱れることより、女性ホルモンにかかわる不調が起こるとしています。また、更年期の人もヴァータ質のエネルギーが乱れがちに。
それに拍車をかけるように、現代人はヴァータを乱しやすい生活環境に置かれています。睡眠時間が十分に取れない、活動時間が長く、移動が多い。また、乾燥した食べ物、冷えたお弁当を食べることも少なくありません。
月経痛やPMS、更年期などのゆらぎや不調はこういったことが原因の一つであるとされています。
移ろいやすい女性のヴァータケア。ムーンサイクルヨガ
こういった背景を理解した上で、女性の皆さんに提案したいのが、ヨガ&アーユルヴェーダ講師:サントーシマ香先生が考案されたムーンサイクルヨガ。
ムーンサイクルヨガでは、女性の乱れやすいヴァ―タを安定させるためのヨガや呼吸法、瞑想法を伝えてくれています。元々男性のためのものであったヨガは、移ろいやすい女性の体には無理が生じることがあります。
2015年、ヨガジェネレーションで初開催されたムーンサイクルヨガはそんな女性のために生まれたヨガメソッド。サントーシマ香先生自身が、実際にお子さんを妊娠、出産、そして産後を過ごされてきた中で、考えられたものです。
「毎日絶好調!」でいられたらいいけれど、そうではないのが女性のからだ。
でも、その変化とうまく付き合い、そしてその日々を受け入れ寄り添うことができれば嬉しいですよね。香先生のムーンサイクルヨガ指導者養成講座では、ヨガや呼吸法はもちろんのこと、アーユルヴェーダの考えをもとに生活を見直す方法や食べる物、身に付けるものもアドバイスできるように勉強していきます。
ヨガやアーユルヴェーダの叡智に敬意をはらいつつも、現代の私たちが日々の生活に取り入れやすいようにと優しくまるくして手渡してくれる香先生のメソッド。ヨガを教えてらっしゃる方はもちろん、ご自身のセルフケアとして取り入れたい方はぜひ、受講してみてくださいね。
ヨガやアーユルヴェーダで女性が心地よく、ご機嫌に生きる社会を
ここ数年で女性の働き方が大きく見直されてきた一方、生理痛やPMSなどによる労働力の低下による経済損失は年間で6,828億円といわれ、女性の健康が社会に大きく影響しています。
もちろん、経済損失でその悩みの大きさを測ることはできません。しかし、こういった背景を考えるとヨガやアーユルヴェーダが社会のために活かせることがまだまだあるのではないかと思うのです。
女性にとって、家族の笑顔も仕事もどちらも守りたいもの。ここぞという時は、無理してでも笑わないといけないこともあります。男性同様のパフォーマンスを求められることも少なくありません。
でも、だからこそ日々のケアはとても大切です。
11月には、久しぶりにムーンサイクルヨガ指導者養成講座が大阪へ。香先生にも大阪に来て頂き、スタジオとオンラインのハイブリッドで講座を開催して頂きます。週末に開催していただくのもとても貴重な機会。
ぜひ、興味がある方は、いらしてくださいね。
参考資料
- サントーシマ香のやさしい『ムーンサイクルヨガ 』(主婦の友社、2017年)
- サントーシマ香 一生もののセルフケア月のヨガ(大和書房、2019年)
- サントーシマ香 おうちでできるセルフケア更年期のヨガ(大和書房、2022年)