今この記事を読んでいる、あなたの姿勢はどんな状態ですか?
前屈みでスマートフォンを操作する時、首にかかる負担は通常の5倍になると言われています。
頭の重さは、体重の約10%。体重50kgの人の頭の重さは約5kg程度です。
そんな大きな頭を身体の1番上にして生活する私たちは、頭部がきちんとした位置にないと、当然、首や肩に負担がかかります。
壁に踵と背中をつけて立った場合、頭は壁から手のひら1枚分程度前に来るのが正しい位置とされていますが、手のひら1枚よりもかなり頭が前に出ている方が増えています。
いはゆる「ストレートネック」や「スマホ首」と呼ばれる状態です。
本来あるべき位置よりも、頭が前に出てしまっており、それを支えるために、首や肩周りの筋肉が過度に緊張して、血流が悪くなり、凝りや痛みを伴うことがあります。
1日よく運動した後に、筋肉に疲労感を感じる場合は、回復に努めることができますが、首を支える筋肉は、姿勢の癖により、常に過剰に使われすぎるため、回復する時間がないことも大きな問題です。
今日は、首、肩周りの姿勢の整え方について、お話ししていきます。
正しい頭の位置
まず知っておきたいのは、正しい頭の位置です。
前述の通り、壁を背にした場合、頭部は壁から手のひら1枚程度前にあるのが正常の位置です。
ご自身の頭の位置はどうでしょうか?
意識することで正しい位置に戻せる場合は、まだ大丈夫かもしれませんが、意識しても正しい位置に頭が戻せない場合、首や肩にかなり負担がかかっている可能性があります。
ヨガでできる姿勢改善
では、頭を正しい位置に戻すためのヨガをご紹介します。
筋肉を緩める
まずは耳と肩を意識的にぐっと近づけて、力を入れて少しキープしてから、吐く息と共にストンと肩を下ろします。
ヨガレッスンの冒頭でも、よく取り入れられるこの動きは、筋肉の性質を利用した弛緩方法です。
筋肉は、1度収縮させることで、その後緩みやすくなる性質を持っています。ですので、凝っている首や肩の筋肉を1度あえて収縮させることで、筋肉が緩むことが期待できます。
首のストレッチ
次に首のストレッチです。
頭を回したり、耳と肩を遠ざけるようにして首周りをストレッチしたりすることで、縮まった筋肉を緩め、元の位置に戻しやすくします。
この時に気をつけたいのが、上を向く動作です。
普段前屈みで、首の後ろ側は伸び切った状態になっているので、急に重たい頭が後ろに行くことで、支えられずに、首を痛めてしまう可能性があります。
頭を後ろに倒す際は、手で支えながらおこなうか、あまり深く倒しすぎないよう、加減しながらおこなってください。
頭を正しい位置に戻す
最後は頭の位置を正しい位置に戻す動きです。
手を後頭部に添え、手と後頭部で押し合います。頭をまっすぐ後ろに引く力をつけることで、頭を正しい位置に戻しやすくします。
手がやり辛ければ、壁や、車のヘッドレスト等でも代用できます。
手のストレッチでこりを改善
番外編として、手のストレッチやマッサージも、首や肩のこりの改善に有効です。
私生活の中で手を前に出す姿勢が多いため、そこから肩が前に、猫背になり、頭も前に出やすくなります。
正座の姿勢で手の指を自分の方に向けて、手のひらをマットについて身体を後ろに引いて、腕をストレッチしたり、肘下や、手のひらを揉んだりすることでも、肩こりが改善される場合があります。
毎日の積み重ねで改善を
マットなしでできることもたくさんあるので、お仕事の合間や、少し思い出した際に、ぜひやってみてください。
毎日の小さな積み重ねが、首への負担につながるか、姿勢改善につながるか、大きく差は広がります。
第1印象にも関わる、顔まわり、頭の位置、姿勢。
毎日のヨガに、少しの知識で、より良く改善させていきましょう。