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ヨガの練習はいつ練習するのが1番効果的ですか?
この質問は、誰もが抱いたことがあると思います。
ヨガでは日の出前の神聖な時間が最も練習に適していると考えますが、その時間のことをブラフマムフルタと呼びます。
今回は1日で最も神聖な時間、ブラフマムフルタについてご紹介します。
ブラフマムフルタとは?
私たちの体は、太陽や月のエネルギーに影響されていると考えられています。
時間帯によって分泌されるホルモンが変わり、他の時間帯には見られない特性を発揮します。
私たちがブラフマムフルタと呼んでいる時間には、メラトニンの分泌が活性化され、自然と身体が目覚めるのだと考えられています。
インドの健康に関する伝統科学であるアーユルヴェーダでは、日の出前の時間はヴァータ(風)の特性が優勢になると説きます。
風はやはり活発に動き回る特徴を持ち、軽く、覚醒している状態です。
西洋医学では、メラトニンは気分を安定させる働きがあると考えられています。
ブラフマフルタの時間に瞑想を行うと、意識が明るく安定した心地よさを感じることができます。
古代からの知恵は、現代の医学と合わせてみても理にかなっているのでしょうね。
ブラフマムフルタの意味
多くの人にとってブラフマムフルタという言葉は聞き慣れないかもしれません。
しかし、ヨガ発祥の地インドでは、ヨガやアーユルヴェーダだけでなく、あらゆる習い事や神聖な祭事に最適な時間として広く知られています。
ブラフマーは創造の神の名前です。
ムフルタは時間帯を意味します。
つまり、ブラフマムフルタは創造の神の時間であり、あらゆる人がクリエイティブになれる時間です。
瞑想などの神聖な行為を行うことによって、新しい自分を創造することができます。
瞑想の効果を最大限に発揮することができます。自分自身がなりたいと思う自分に近づくことができます。
一般的にブラフマムフルタは、午前3時半から5時半の2時間だと言われていますが、正確には日の出の時刻の1時間36分前から始まり、季節によって変わります。
ブラフマムフルタのエネルギー
ブラフマフルタは、あらゆる神聖な行為を行うのに適した時間だと言われますが、この時間に行う行為によって大きな恩恵を受けることができます。
特に瞑想などのスピリチュアルな行為に最も適していると言われています。
世界中を包むエネルギー(プラーナ)は振動であるとインドでは信じられていますが、ブラフマムフルタの時間のエネルギーの波動はとても微細で静かです。
そのため、思考の働きが乱れず、自分自身に向き合うことに最適です。
また、学生であれば、集中力が高まるため勉強にも最も適しています。
精神が明晰になり、記憶力も増します。
- 集中力が高まる。
- 心が乱れない
- 集中力が高まる
- 記憶力が向上する
- 内観力が備わる
ブラフマムフルタは自分自身を高める行為に適しています。
自分の進みたい道が明確な時、その場所への道筋がはっきりとクリアな視界で示されます。
ブラフマムフルタの時間に避けるべきこと
神聖なエネルギーを存分に受け取るために、この時間に避けた方がいいことがあります。
それはプラーナの微細なバランスが崩れるような行為です。
- 飲食すること
- 激しい身体活動
- コンピュータ、電話、テレビなどの電子機器を使う
- 大きな騒音
- 過度な会話
- ネガティブな思考
静かで微細なエネルギーの流れは、光や音といった刺激で簡単にバランスを崩してしまいます。
できるだけ静かに、自分自身に向き合う行為に適した時間です。
ブラフマムフルタ中のヨガの効果
宇宙のエネルギーバランスが最大限に整う神聖な時間にヨガを行うことで、より大きな恩恵を受け取ることができますが、いくつかのことを気に留めながら練習しましょう。
中断されない
気が散っている状態や、途中で中断されてしまうことがありません。
もともと内観力の高まるブラフマムフルタですが、より集中し、マインドフルな状態を気づくために、集中を中断させるような要因は避けましょう。
現代であれば、スマートフォンなどは邪魔になりやすいので、この時間は電源を落としてしまってもいいかもしれませんね。
スピリチュアルな感覚を働かせる
ブラフマフルタの時間には、宇宙や神といった大きな存在との繋がりを体験しやすいです。
論理的な思考ではそれらを受け取ることができないため、よりマインドフルに、感覚を研ぎ澄ませて練習するべきです。
静けさの中からあらゆる経験が現れます。
自分の思考を手放し、静けさを受け入れるようにしましょう。
問題の解決
この時間の心の状態はとても意識が明晰な状態になります。
思考は無駄なおしゃべりやネガティブな発想から解放されます。
未来への不安からも解放され、今この瞬間に意識が向きます。
想像力が高まる時間でもあるので、アイディアが生まれ、問題に対しての解決策が浮かびます。
1日のエネルギーの流れを意識しましょう
ブラフマフルタが神聖な時間であるように、1日の中ではエネルギーの状態が変化し続けています。
それを意識することによって、快適に生活を行うことができます。
2時〜6時 | ヴァータ(風) |
6時〜10時 | カパ(水) |
10時〜14時 | ピッタ(火) |
14時〜18時 | ヴァータ(風) |
18時〜22時 | カパ(水) |
22時〜2時 | ピッタ(火) |
前述した通り、ブラフマムフルタはヴァータ(風)の時間ですが、この時間はエネルギーが活発となっており、思考も明晰になります。
ブラフマフルタの時間に起きることはライフスタイルによっては難しいかと思いますが、できるだけ6時までに起床することですっきりとした目覚めを体験することができます。
6時を過ぎてカパ(水)の時間に起床すると、重たく、眠たく、怠慢な状態になります。
また、朝的確な時間に起きるためにも、できるだけ夜はカパの時間、つまり22時までに就寝した方が良いです。それによって睡眠の質も向上します。
現代社会では充分に照明もあるため、昼であっても夜であっても、好きな時に活動ができます。
そのため、夜ふかしをしてしまう人も多いでしょう。
しかし、私たち人間も自然の一部でしかありません。
自然界のエネルギーの変化、時間の流れに則って生活をすることで、本来の能力を充分に発揮できるようになります。
朝の神聖な時間を経験してみる
エネルギーの状態をとても大切にするインドでは、時間帯に対しても、神聖なものと捉えて、大切に扱っています。
そのため、ブラフマムフルタの時間には、その時間の寂静なエネルギーに敬意を払い、エネルギーのバランスを阻害しないようにします。
現代社会的なライフスタイルでは、朝3時半起床は簡単ではないと思います。
しかし、1度経験してみると、その時間の特別なエネルギーを実感することができると思います。
自分自身への贅沢な贈り物として、できるときに早起きをしてみてはいかがでしょうか。
また、日常では、少なくとも日の出前に起床すると、1日の始まりが全く違うものとなります。
朝の静かな時間は自分だけのものです。
誰かに邪魔をされない、自分に向き合う時間として、丁寧に過ごしてみましょう。