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あなたは、日本人女性の健康が日本の未来にどんな影響を与えるか、考えたことがありますか?
忙しい毎日の中で、仕事のプレッシャーや家庭のバランス、育児、介護など、多くの女性がさまざまな役割を担っています。
これらの課題は、不確実性が高まる現代社会において、女性のストレスを増加させる一因となっています。
そして、このストレスは、様々な病気の原因ともなります。
たとえば、経産省の調べによると、女性特有の月経随伴症状による労働損失は4,911億円と試算されています。
なんだか想像もつかないような金額ですが、女性たちの心身の健康が、日本の未来社会を変える大きな要素になっていることをお分かりいただけるのではないかと思います。
最近よく耳にする「ウェルビーイング」というワード。
あなたの働いている企業でも、「ウェルビーイング」という言葉を意識しているのではないでしょうか。
働く女性の健康とウェルビーイングを大切にし、女性が活躍できる環境を整えることが、企業の業績向上にもつながるという社会的なトレンドが広がっています。
私たちが生きるこういった時代背景において、日本のヨガ文化は、まだ美容やダイエットとしての側面に焦点が置かれがちですが、世界ではセラピーとしてのヨガや治療的な役割を持つヨガにおいて様々な研究が注目されています。
私自身、世界のヨガ・レビュー論文 日本語抄録作成者として活動する中で、ヨガが発揮する未知の確かな可能性に大きな期待を抱いてる1人です。
この記事では、世界が再びヨガに注目する2つの理由についてご紹介しています。
女性の健康や心の安らぎにつながるヨガの魅力を、一緒に探っていきましょう。
【1】未来への明るい展望:医学業界からみたヨガの可能性
前述で触れた通り、ヨガはセラピー的な側面があることから様々な研究がおこなわれています。
ここではその一例をお話ししましょう。
青年期の原発性月経困難症に対するヨガの臨床効果
ここに、とても興味深い研究結果があります。
それは、青年期の原発性月経困難症に対するヨガの臨床効果です。
この研究では、月経周期(黄体期)の少なくとも14日間に3つのヨガ・ポーズ(コブラ、猫、魚のポーズ)を行いました。
その結果、ヨガを行ったグループでは、痛みの持続期間や疼痛強度が有意に減少したことが分かりました。
結論として、ヨガのポーズは原発性月経困難症を抱える思春期の若者にとって、効果的な薬物以外の代替手段となり得ることが示されました。
ヨガのプラクティショナーやヨガマスターの方たちにとっては、既に知っている知識かもしれませんが、この効果を改めて認識して練習に励む方も多いでしょう。
ここで重要なのは、このような研究やエビデンスが存在することで、薬を使用せずに自然な方法で月経随伴症状を軽減する手段が広まることです。
そうは言っても、痛みを伴う症状については「痛いんだから早く楽にしてよ!」と思うのも無理はありません。
実際に、私が製薬業界にいたころ、婦人科系の月経困難症の薬は爆発的に売れていました。
しかしながら、婦人科系の月経困難症の薬は一時的な症状緩和に過ぎず、継続的な服用は副作用や他の症状の増悪につながる可能性があります。
将来的な健康、例えば、出産を望む女性の身体への影響も考慮すると、このようなエクセサイズが提供する効果は大きく、希望の光とも言えるでしょう。
※参考文献:https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/21514190/
【2】古代の叡智:4500年の伝統的なヨガがもたらす希望(心身両側面からのアプローチ)
ヨガが好きな方の中には、まだヨガの深い叡智に出会っていない方もいらっしゃるかもしれません。
出会うべくして出会う、この考え方は少しスピリチュアルに聞こえるかもしれませんが、実際にはこうした精神世界の知識に触れても、それを受け取れる人と受け取れない人がいます。
その違いは何でしょう?それは、心の準備ができているかどうかです。
もしあなたがこういう情報に興味を持っているなら、きっとスムーズに理解し、共感できることでしょう。
ヨガセラピーは、身体を使って心に到達するというサイコソマティック・アプローチ(Psychosomatic ・approach)という手法を使っています。
ゆったりとした動きは、Meditative exercise とも呼ばれ、瞑想的な効果が期待できます。
ヨガをセラピーとして活用する際には、具体的な個々のエピソードを通じて、心身の健康課題にどのように対処していくかを明確に示すことが重要です。
例えば、月経困難症などの健康問題に対するヨガのアプローチは、個々の症状や背景に合わせてカスタマイズされます。
身体的な痛みだけでなく、ストレスや認知的な要因も考慮され、ヨガセッションを通じて心身のバランスを取り戻す手助けが行われます。
ヨガセラピーの魅力の1つは、その個別化されたアプローチにあります。
人によっては、「お腹が冷えている」といった身体的な症状が主体である場合もありますが、他の人にとっては仕事や人間関係からのストレスが主な問題かもしれません。
ヨガセラピーでは、これらの要因をリソースとして活用し、自己理解や洞察を深めながら、個々のニーズに対応する方法を提供します。
このように、ヨガセラピーは4500年にわたる伝統的な知識と経験に基づいて、心身両面からのケアを可能にし、個々の健康課題に対処する革新的なメソッドとしても注目されているのです。
次回の予告
次回は、祈りの島 バリ島での特別な体験をテーマに取り上げたいと思います!
世界が注目する瞑想やマインドフルネスの効果として、直感やインスピレーションを受け取りやすくなるという事を聞いた方もいらっしゃるのではないでしょうか?
とりわけ、バリ島はそういった能力を受け取りやすいパワースポットの1つ。
ただ、直感ってどういうメカニズムで起こっているのかご存じない方も多いでしょう。
もしそれがわかれば、きっと私たち1人1人のウェルビーイングが実現しやすくなると思うのです。お楽しみに!