看護師が伝える!気持ちをコントロール!?ホルモンを意識したヨガ

看護師が伝える!気持ちをコントロール!?ホルモンを意識したヨガ

皆さんは、ホルモンと聞いてどのようなイメージを持つでしょうか。
身体の中で起こるゆっくりとした変化なので、なかなかイメージしづらいかもしれませんが、ホルモンはごく少量でも私たちの身体にとても大きな影響を与えています。
女性らいしい身体を作ったり美肌にも影響すると言われているエストロゲン。これは女性の生涯でティースプーン1杯分ほどしか分泌されないホルモンですが、毎月の月経にも関与していることを踏まえると、いかに少量で大きな影響力を持つかが想像できます。

ホルモンとは

ホルモン

そもそもホルモンとは、血中を流れ特定の細胞にのみ作用する物質で、現在までに100種類以上も発見されています。
やる気が出るドーパミンや、うつを予防改善するセロトニンなどは聞いたことがある方も多いかもしれません。この機構は「内分泌系」と呼ばれる身体の仕組みで、交感神経や副交感神経などの「神経系」よりもゆっくりと長く身体を制御します。身体の変化や状況に応じて、常にベストな状態に戻してくれるのがホルモンの主な働きです。ホルモンの分泌は、基本的に自分の意思や努力に関係なく身体が自動的におこなってくれるため訓練を受けたり練習する必要はありません。
しかし、生活習慣等によりホルモンのバランスが崩れてしまうことがあります。そうなると心身のバランスが崩れて、「眠りたいのに眠れない」「頑張りたいのにやる気が出ない」といった不調をきたす場合があります。

ホルモンを意識したヨガ

英雄のポーズⅠ(ウォーリアⅠ)
英雄のポーズⅠ(ウォーリアⅠ)

ホルモンと姿勢

やる気を出したい時やゆっくりと眠りたい時など、それぞれに作用するホルモンを意図的に分泌できればいいですよね。実は姿勢によって分泌に影響するホルモンもあります。ヨガのポーズとの組み合わせで気分が変化するかもしれません。
テストステロンは男性ホルモンの代表であり、前向きな気分にしてくれたり内臓脂肪の蓄積を軽減したりするような効果が期待できます。テストステロンは、両手をあげたり、胸を広げたり、堂々とした姿勢をとることで分泌量が増えることがわかっています。
また、ストレスを感じると分泌されるコルチゾールは、堂々とした姿勢を取ることで分泌が軽減されます。つまり「英雄のポーズ」「橋のポーズ」をとることで、これらのホルモンの分泌を調節しストレスを軽減して前向きな気持ちになりやすくさせる可能性があります。

ホルモンと想像力

ホルモンの分泌には、想像力も大切です。幸せホルモンのオキシトシンは、触れ合ったりお母さんが子どもを抱っこしたりすることで分泌されますが、温かい気持ちや心地いい感覚を想像するだけでも分泌が促進されます。リラックスしたい場合は「チャイルドポーズ」「ガス抜きのポーズ」など身体の部分が多く触れ合うポーズとともに、心が落ち着く状況や場所を想像することがとても効果的です。
姿勢とホルモンの分泌は同じ姿勢を2分間とる必要があります。
ゆっくりと呼吸をして、ホルモンが分泌されることをイメージしながらヨガのポーズをとることで、より効果的にホルモンの影響を受けられるかもしれません。
ポーズ前後の気分の違いにも意識を向けながら、是非試してみてください。

参考文献