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長い夏休みもそろそろ終わりが見えてきました。学校に行くのを楽しみにしている子どももいれば、不安を抱えている子どもも少なくないといいます。
「学校に行きたくない!」
そんな一言が子どもから出たとき、親としては不安や心配が膨らみます。この記事では、増加する子どものメンタルヘルスの問題に焦点を当て、ヨガがどのように役立つかを考えていきます。
日本で増加する不登校、その原因は「無気力」
現在、日本では不登校の児童生徒が急増しているといいます。文部科学省の最新調査によると、令和4年度(2022年)の不登校児童生徒数は過去最多を記録し、全国の小中学生の32人に1人が不登校の状態です(MEXT)。これは、1クラスに1人は不登校の子どもがいるという計算になります。
そして、不登校の原因として最も多く挙げられるのは、なんと「無気力」。不登校児童の約半数がこの理由を挙げており、特定の問題やトラウマが原因ではないことが示されています。
また、コロナ禍で子どもたちの生活リズムや人間関係は大きく変わりました。学校に行くことが当たり前だった時代から、動画で好きな時に学べるようになったことで、学校の価値を感じられなくなった子どもたちも多くなっています。また、効率性を考えると、動画の先生の方がわかりやすいという声もあります。今後、子どもたちのメンタルヘルスについて真剣に考える必要があるかもしれません。
「何もしたくない」は「うまくやりたい」の裏返し?
「しっかりやって」「もっと頑張って」
そんな風に言いたい時もありますが、この言葉の裏には、どんな気持ちが隠されているでしょうか?
今のままでは不十分。
そんなニュアンスを含むこの言葉がけは、プレッシャーや義務感を植え付けてしまいます。
「もっとうまくやらなきゃ」
期待に応えたい気持ちと、期待に応えられない自己否定の気持ちで、私たちは心を閉ざしてしまいます。自由に考え、行動することができない環境では、心の中に不安や恐怖が芽生え、それが「無気力」という形で表れてしまいます。
コントロールしない。ヨガを通した子どもとの関わり方
ヨガでの考え方は、これとは対照的です。不足から何かを必要とする教えではなく、今の自分をそのまま受け入れ、心と体を調和させる時間を大事にしています。
子どもとヨガをする際も、無理にポーズを取らせたり、正しい形を追求することは避けます。代わりに、子どもたちが自分のペースで体を動かし、心地よさを感じられるようにすることがポイントです。ヨガは、子どもたちの心と体をリラックスさせるだけでなく、自信を取り戻す手助けにもなります。
「こうしなければならない」という固定観念を捨て、子どもたちの自主性を尊重することで、彼らは自分のペースで成長し、心の安定を取り戻すようになっていきます。
心を緩める居場所に。子どもたちへのヨガのカタチ
リラックスできるヨガの空間づくり。それが、私たちが想像するいわゆる「ヨガ」のカタチでないかもしれません。ですが、「楽しかった」そんな時間の積み重ねが、自己肯定感をあがるきっかけになっていきます。
ヨガジェネレーションでキッズヨガを担当されている片岡まり子先生は、こうおっしゃいます。
「天才に育てるのではない。子どもはみんな天才で生まれてくる。」
子どもの個性を尊重し、自己肯定感を育む言葉がけが詰まったキッズヨガ。子どもと関わる皆様は、是非一度学んでみませんか?
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