「ヨガって痩せるんでしょ!?」と、言われたことはありませんか?
ダイエットを目的に、ヨガを始める方もいるかもしれません。また、「脂肪燃焼ヨガ」などのレッスン名がついているクラスもあり、ヨガそのものがダイエットや体重を減らすことに向いているように感じるかもしれませんが、果たしてそうなのでしょうか?
今回は、ヨガとダイエットについてお話しします。
健康的な体重の目安
結論から言うと、ヨガでダイエットすることは可能であると私は考えます。
しかし、ここでいうダイエットとは単に体重を減らすことではなく、体重を適切な範囲にコントロールすることを意味します。
例え体重が減っても、体力が無くなったり病気がちになったり、精神的に不安定になることは、ダイエットの目的ではないと思います。多くの人はダイエットをすることで、健康的で美しく、毎日を楽しく過ごせることを期待していると思います。
健康的な体重の目安としては、BMI(Body Mass Index)という国際的な指標があり、以下の式で導き出されます。
BMI=体重(kg)÷身長(m)2
BMI値が18.5〜25未満が「普通体重」(日本肥満学会の基準による)とされています。
BMI値22が標準体重で、統計的にも最も病気になりにくい体重とされています。
BMI値が25を超える場合は、ダイエットをおこなうことで、より健康的になれる可能性があります。
食事と食欲
本来「diet」と言う英単語は、日常的な食事や食べ物を意味します。現に、体重や体脂肪率をコントロールするために、まず見直すべきものは食事です。生活や運動で消費される以上に摂取する量が多ければ、当然太ってきます。
では、ヨガで体重をコントロールするにはどうしたらいいのでしょうか。やはり大切なのは、食欲のコントロールです。ヨガを通して、食べ物を摂取し過ぎる必要がないことに、気付く事が大切です。
ヨガの呼吸による効果
ヨガで呼吸は「プラーナ」と呼ばれ、「生命のエネルギー」とも考えられています。
ヨガで自分自身の呼吸に意識を向け、呼吸を整える時間を取ることで、身体に必要な酸素をしっかりと循環させることができます。まずは、呼吸で身体を満たしていくことで、不要な食欲から意識をそらしてみましょう。
それと同時に、自分自身の感覚に意識を向けることで、身体の調子、内臓の状態、心の状態や変化を意識してみましょう。衝動的に食べたいものを口に入れるのではなく、本当にお腹が空いているのか、足りていない栄養素があるのか、はたまた睡眠不足で疲れているのかなどを判断することができます。タンパク質が足りていないのであれば、スナック菓子ではなく卵を食べてみる。睡眠不足なのであれば何も食べずにまず寝てみるなど、食べ物の内容や行動を変化させる事ができます。そして、どんなものを食べた後に心地よく過ごせるか、観察してみましょう。
日々ヨガを行い、心の状態に意識を向けることで、自分が何を求めているのかを感じやすくなります。
アーサナとダイエット
食事量を適量にした上でヨガで全身を動かすと、さらに健康的な状態に導きやすくなります。全身を動かすヨガをすることで体幹が強化され、正しい姿勢を保つ筋力の向上が期待できます。
脂肪燃焼を目的にするのであれば、大きな筋肉を使うポーズがおすすめです。例えば、太ももを使う「英雄のポーズ」や、背中も使う「椅子のポーズ」などが含まれたレッスンやシークエンスは、筋力が向上し、太りにくい身体を作っていくためにも効果的です。
いかがだったでしょうか?
ダイエットと聞くと、汗をかきながら運動をするイメージが強いかもしれません。しかし、まずは食事です。必要な栄養素でしっかりと自分を満たしていく。バランスのとれた食事を取りながら身体の調子を観察していくことで不要な食事が減り、結果的に体重を適正な範囲にコントロールしていくことが可能です。
まずは、今の自分の食事を見直すきっかけに、ヨガで自分と対話してみてください。