頭が下になる逆転系のポーズ。
その良さをまず挙げるなら、逆転のポーズを行った後は上手く力が抜けて、リラックスしやすいという点ではないでしょうか。
だからこそヨーガのレッスンには意味を持って登場します。
例えば良くあるのはシャバーサナに近づいたクールダウンの前にリラックス目的で組み込まれたり、アシュタンガでも最後にシルシアーサナが入りますし、シヴァナンダでは頭から整えるという目的で始めの方に出て来たり・・・
それだけ身体と感覚(心も含めて)に与える影響が大きいということだと思います。
私も自分のクラスの最後の方に脱力を促す目的で取り入れることが多いです。中でもハラーサナは比較的どんな人にも行いやすく、ポーズを解放した後のリラックス効果は抜群!
今回はそのハラーサナのリラックス効果について、そしてその効果をより高めるためのポーズの解放の過程について、じっくり考えていきます☆
ハラーサナの魅力、色々あるけど…
ハラーサナの魅力って何でしょう? 逆転のポーズ全般言えることですが下記のような特徴があります。
- 脊椎から脳内に豊富な酸素を送ることが出来る
- それによって頭がスッキリする
- 眼精疲労を和らげる
- 下垂した内臓の位置を調整する
- むくみの改善にも効果的!
つまり常に重力の影響を受けている我々人間にとって、たまに逆転のポーズを取ることは体のメンテナンスとして効果絶大やん! てことです(^^)
特にハラーサナは
- 首の後ろを効果的にストレッチできる
- 安定してキープしやすいポーズなので集中力を保ちつつも感覚に意識を向けやすい
- 結果として自律神経が整う
という特徴があるので、呼吸を丁寧に行いながら内観しやすい条件を整えてくれます。
質の高いリラックスとは、体も心も緩めること。まずはポーズキープで呼吸を丁寧に入れて、心の波を鎮めてみましょう。
ポーズの解放と同時に全身を緩める
さて、ハラーサナで心を静かにしたら、そのポーズの開放でさらに身体を存分に緩めましょう!
ハラーサナの高い効果を得るコツ、それはポーズをリリースする過程にあります。
まずは、どんな方でも行いやすいハラーサナの入り方、そして解き方。
お尻を床に降ろしてから膝を曲げることで安定感を損なうことなくポーズを解くことが出来ます。これでも充分に逆転のポーズの効果は得られますよね☆
でも、もう一歩深いリラックスを得るためには…?
ポーズ解放の過程でリラックス効果を高める
より、丁寧に意識と身体を使ってみると更なるリラックスが訪れます!
このように、背骨の上から一節一節降ろすときにゆっくりとロールダウンして、さらにその時に脚が顔の近くを通るように意識してみる。
そして両脚を床と垂直にしたら、膝を伸ばしたまま腹筋を使いながらこれもまたゆっくりと床に降ろしていきます。
全身が床に到着したら、深~い呼吸で、リラーックス…
初心者むけのクラスでは少し難しいかもしれませんが、この戻り方に近づけようとするだけでも意識と身体をもう一段、積極的に使うことが出来ます!
そして更に! もう少し、この戻る過程を楽しみたいのなら、自由にバリエーションを工夫してみるのはどうでしょう?
戻る過程を楽しみながら効果を最大限に
例えば、両脚が床と垂直まで来たところで一度開脚してみるのはおススメです♫
両手で内腿をサポートして踵を押し出し、背骨の付け根を床に着け吐きながら両脚を大きく開きます。
吸いながら両脚を天井方向で閉じて、その後は膝を伸ばしたまま腹筋を使いながらゆっくりと床に降ろしていきましょう。
そして全身の脱力、思う存分気持ちのよい呼吸を味わいます。
鼠蹊部はリンパ節もたくさん集まっている箇所なので、リンパの流れも良くなります。股関節周りの血流も良くなるので、全身の巡りが良くなり脚のむくみや疲労感の改善にも効果が期待出来ます。
つまりこの過程を挟むことで、仰向けに戻った時により深く全身を緩めることができるんです!
普段ハラーサナやるときも、普通の戻り方しかしてないなあという人は是非、試してみてくださいね(^^)
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いかがでしたか? 今回はハラーサナの戻り方について吟味してみました。気持ちのよい色んなバリエーションが他にもきっとあると思います。
行う頻度が高いからこそ、何気なく終わらせるのではなくてじっくりと過程を味わってみるのは、ヨガを行う基本姿勢としてめっちゃ重要です。
ハラーサナは、本来人間に備わっているリラックス機能の働きを正常化してくれる効果が高い素晴らしいアーサナだと思うんですよね。
スマホや電子機器の刺激にも溢れた忙しい毎日を送っている現代人。いざ休もうと思っても簡単にリラックス状態に入れなかったりする人も多いのでは?
そんな人こそ丁寧に行うハラーサナで、リラックス力を高めていきましょう★